こんにちは。ウェブ解析士の佐藤佳です。
今回は、お勧めの本「駆け出しマネージャーの成長論」のお話です。
Contents
■この本の紹介理由
いま、3割の新任マネージャーがプレイヤーからの移行につまづいている、
と言われています。
なぜそのようなことが起こっているのか?
現代に起こっている5つの環境変化についての解説と、それに適応していく術が、
この本では学術的な観点から紹介されています。
私自身もこの本を通して、何だそうだったのか!とか、そう考えれば良かったのか!、
といった気づきをたくさんいただけた本だったので、ご紹介したいと思います。
■著者について
中原 淳
北海道生まれ。東京大学 総合教育センター准教授。
大人の学びを科学するをテーマに、企業・組織における
人々の学習・成長・コミュニケーション・リーダーシップをについて研究。
著著に『職場学習論』『経営学習論』『研究開発入門』などがある。
■こんな人にお勧めしたい人
・駆け出しマネージャー
・もうすぐマネージャーになる人、マネージャーを目指している人
・中原 淳さんに興味がある方
■この本から分かること
・マネージャーとは何か?その本質について
・マネージャーが挑戦すべき7つの課題とその解決法
(部下育成、目標咀嚼、多様な人材活用、プレマネバランス、マインド維持、政治交渉、意思決定)
■部下を育てるには?学習者の心理的空間を押さえておこう
中原さんの著書では参考になるものがたくさん紹介されていますが、
その中から「学習者の心理的空間」についてご紹介したいと思います。
学習者にとって心理的空間は「快適空間」「挑戦空間」「混乱空間」の3つに分類されます。
1つ目は「快適空間」。この空間は学習者にとって何もストレスがない安定した空間ですが、
未知のものに出会うことはなく、挑戦することもなく、学習は起こらない状態です。
2つ目は「挑戦空間」。この空間は、学習者がさまざまな未知のものに出会い、
それらに順応したり対処したりする空間です。
背伸びを含む挑戦はリスクもありますが、その中にこそ学びがあります。
3つ目は「混乱空間」。この空間は対処が難しすぎる課題が与えられた状態で、
学習者は冷静さを失い、学ぶことができないというものです。
率直に言うと、部下を育てるにはその人の心理的空間を「挑戦空間」に保とう、
というのが中原さんの考えです。
基本的には私も同じ考え方です。
ただ、時にはあえて快適空間と混乱空間も体験することが私は必要だと思います。
なぜなら、マネージャー本人も、部下本人も、
前後の比較がないと自分がいま「挑戦空間」にいることに気が付けないからです。
マネージャーはきちんとコントロールしなければなりませんが、
時には無茶ぶりを受けて混乱空間にも少し足を踏み入れてみることも必要ですし、
時には快適空間で少しだけ息継ぎすることも必要かと思います。
この両方の体験があるから、マネージャー本人も、部下本人も、
「挑戦空間」で自分がストレッチできていることが分かる、私はそんな風に思います。
■今回ご紹介した本について
題名:駆け出しマネージャーの成長論
著者:中原 淳
出版:中央公論新社
発行:2014年5月10日
価格:880円(税別)
今回はここまでです。
また次回のブログでお会いしましょう。
★注意点★
・本書に限らず、著書というのはその人の主観で書かれているものです。
・よって、悪気なく情報が偏ったりすることもあります。
・大事なのは、本当にそうかな?自分だったらどう思うかな?と、意見を持って読むことです。
(それは私のブログを読むときもしかりです)
この記事を書いた人
- 面白いと思ったモノ・コトを解析して、広く報せることに喜びと生きがいを感じる人です。ブログではウェブ解析のことや、日々の気づきを綴っています。現在は海外赴任でオレゴン州ポートランド在住。Global Business Strategic マネージャー。
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