こんにちは。ウェブ解析士の佐藤佳です。
今回は、「自己認識力を上げれば、事業の成果も上がる。」のお話です。
Contents
■自己認識とは?
「自己認識(self-awareness)」って聞いたことありますか?
文字通り自己を認識することを言います。
自己認識には、他人からどう見えているのか、といった外的な観点と、
自分の感情がどういう状態か、どんな長所や短所があるのかといった内的な観点があります。
自己認識がより出来ている人は、自信があり、創造的で、良い人間関係を築けるので、
有能なリーダーとなり、部下の満足度も高く、会社の収益にも貢献している、
というのが最近の研究結果で分かってきています。
私は事業の成果を上げるウェブサイトを日々研究している訳ですが、
この「自己認識力」なるものが本当に大事だと考えています。
まずは、ウェブ担当自身の「自己認識」を高めること。
そして、法人格である会社自身の「自己認識」を高めること。
この二つがセットされた時に、ウェブサイトが活躍する確率が高まると思っています。
■自己認識にまつわる学問
自己認識は、さまざまな分野で研究されています。
例えば、組織心理学、選択理論心理学、EQ(心の知能指数)などなど・・・。
また、古代ギリシアの哲学者ソクラテスの名言に「汝自らを知れ。」という言葉があるように、
実は古くから研究されてきたテーマなんですね。
学問的に学びたい人は、古代の哲学者たちの足取りを辿るのが良いと思います。
私の場合、自己を知ることの重要性に気が付いたのは中学校のころ。
友達が「ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙」という本を紹介してくれたことです。
当時の私にとっては難解で何回も寝落ちしながら読んだ本ですが、
現代には失われてしまった世界を知覚するヒントが、古代哲学には詰まっていると思います。
■自己認識の高め方
いろいろな学問がある通り、いろいろなやり方があると思います。
よく書いてあるのは、良き批判者を見つけるとか、日記とつけるとか、テストを受けてみる等。
私の場合は、「とりあえず発信してみる」これに勝るものナシだと考えています。
というのも、人間は他人からのフィードバックを受けないと、自分を知覚できないからです。
そのためには、何らかのアクションが必要不可欠です。
例えば、私がこのブログで発信しているのも、実は自己認識を高める目的が含まれています。
何か記事を書いてみると、誰かが反応してくれたりするわけですが、
「そんな風にとらえるんだ」とか、「市場の反応ってこうなんだ」というのが分かります。
逆に何も反応がなかった時は、「これだと反応しないんだ」というのも分かります。
こうして得られた反応材料を自分なりに解析して、また新たな発信をする、
そうすることで自己認識力をさらに高めることが出来るわけです。
■成果の出るウェブサイトに育てるために
自己認識力は人だけでなく、企業にも同じことが言えると私は考えています。
つまり、企業のことが分かっていないと、事業の成果はでないということです。
では、企業自身の自己認識力を上げるにはどうしたらいいのでしょうか?
そのためのフレームワークとして、3C分析や、SWOTなどがあるわけですが、
それをやるだけで満足してはいけません。
なぜなら、やっただけでは「自分たちが勝手に思っている自己像(企業像)」だからです。
一番は、市場に打って出ること!
ウェブページ作って発信してしまうのです。
そうすれば、反応があったり、逆に反応がなかったりするので、
そこからまた自分たちを知っていくことができます。
■「なぜ」ではなく「何」から考える
最後に、自己認識を行う際の良い思考方法をご紹介しますね。
それは、「なぜ」ではなく「何」から考える、という考え方です。
理由は、自己の振り返りを行う場合、
「なぜ」を突き詰めすぎると自分のモチベーションを奪ったりする可能性があるから。
例えば、成果が出ないのは「なせ」?という掘り下げでは、
スキルが低いとか、チームメンバーとの関係ができていないとか、時間が作れていないだとか、
自分のダメなところが目白押しになります(笑)。
つまり、自分で自分を攻撃してしまうんですね。
なので、成果が出ない要因って「何」かな?と考えると、
自分にフォーカスが当たり過ぎず、課題について知覚しやすくなるそうです。
ぜひ試してみてください!
今回はここまでです。
また次回のブログでお会いしましょう。
※本記事で紹介した参考図書※「ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙」
この記事を書いた人
- 面白いと思ったモノ・コトを解析して、広く報せることに喜びと生きがいを感じる人です。ブログではウェブ解析のことや、日々の気づきを綴っています。現在は海外赴任でオレゴン州ポートランド在住。Global Business Strategic マネージャー。