こんにちは。ウェブ解析士の佐藤佳です。
今回は、お勧めの本「アイデアのつくり方」のお話です。
Contents
■本の紹介理由
キャッチコピーを作ったり、コンテンツのつかみを考えたり、施策の試案をするなど、
ビジネスでも私生活でも「アイデア」というものが欠かせません。
しかし、アイデアは一体どこから来るのでしょう?
アメリカ広告界の巨匠であるジェームス W.ヤング氏 の「アイデアのつくりかた」では、
それを体系立ててギュギュっとコンパクトに説明されています。
それはもう、こんなに薄い本が売れるんだ!?と思うくらいの驚きのシンプルさ。
マーケティングに携わる人はぜひ読んでおきたい一冊です。
■原理を知ることからスタート
「どんな技術を学習する場合にも、
学ぶべき大切なことはまず第一に原理であり、第二に方法である。」
著書の冒頭の方で書かれているこの言葉。
真理をついているなぁ、、と初めからうなってしまいました。
教育でも、自然科学でも、その他の何でも、
この「原理」を理解することがまずスタートなのでしょう。
また、アイデアにおける原理は何かというと、以下の2つが紹介されていました。
「アイデア作成におけるもっとも大切な事実は、
アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもないということ」
「既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、
事物の関連性を見つけ出す才能に依存することが大きい」
これも、その通りだなぁとしか言いようがない!
ヤング氏は以下のようにも言っています。
「事実と事実の関係性を探ろうとする『心の習性』が、
アイデア作成には最も大切なものとなる。」
思考の習性ではなく、心の習性という表現がなんだかいいですね。
頭で考えるというよりは、好奇心など人の感性がフォーカスされているように思います。
なお、「心の習性を磨く方法は、社会科学の勉強をすること。
例えば、ウェブレンの有閑階級の理論、リースマンの孤独な群衆など。」
■方法(5つのステップ)を知ろう
ヤング氏いわく、全部で5段階あるそうです。そのステップを簡単にご紹介します。
大切なのは、『5つの関連性を認め』、『この順番でやること』だそうです。
(1)データ集め
『特殊資料』と『一般的資料』の貯蔵を絶えず豊富にし、掛け算しよう。
『特殊資料』とは、製品と、売りたいと想定する顧客のデータ。
『一般的資料』とは、人生とこの世の様々な出来事に関するデータ。である。
(2)データの租借
『特殊資料』と『一般的資料』を並べて、どうすれば2つがかみ合うかを考えいよう。
何か思ったことがあったらとにかく書くのがポイント。
そして、「何も考えられなくなるまで考えたらこの過程は終了」だという。
(3)データの組み合わせ
一度考え抜いたら、この問題を心の外に放り出してしまおう。
無意識下に思考を移し、寝ている間に完結させるのだ。
そして、映画や音楽など、自分の想像力や感情を刺激するものに触れよう。
(4)ユーレカ(発見した!)の瞬間
心の緊張を解いて、休息のひと時を過ごすし、アイデアが降り立つのを待とう。
(5)アイデアのチェック
生まれたばかりの子ども(アイデア)を現実世界に連れ出そう。
■アイデアは万華鏡のようなもの
著書の中にも「万華鏡」というキーワードが出てきますが、
アイデアはまさしく万華鏡のようなものなんだなぁと感じました。
私たちは、さまざまなパーツを見つけてきては自分の万華鏡に放り込み、
そしてくるくると筒を回す。そして新しい幾何学模様やデザインをみつけるのです。
そんな風にイメージすると、なんだかアイデアをつくるのが楽しくなりますね!
■今回ご紹介した本について
題名:アイデアのつくり方
著者:ジェームス W.ヤング
出版:CCCメディアハウス
発行:1998年4月8日
価格:800円(税別)
今回はここまでです。
また次回のブログでお会いしましょう。
★注意点★
・本書に限らず、著書というのはその人の主観で書かれているものです。
・よって、悪気なく情報が偏ったりすることもあります。
・大事なのは、本当にそうかな?自分だったらどう思うかな?と、意見を持って読むことです。
(それは私のブログを読むときもしかりです)
この記事を書いた人
- 面白いと思ったモノ・コトを解析して、広く報せることに喜びと生きがいを感じる人です。ブログではウェブ解析のことや、日々の気づきを綴っています。現在は海外赴任でオレゴン州ポートランド在住。Global Business Strategic マネージャー。